千葉市のエンゼルヘルパー派遣事業に問題あり

  • 2018.04.21 Saturday
  • 13:20

千葉市のエンゼルヘルパー派遣事業とは

千葉市の「エンゼルヘルパー派遣事業」は、妊娠中や出産後間もない時期に、家事や育児の手伝いをしてくれる人がいない方を対象に、千葉市と契約を結んだ事業者からヘルパーを派遣し、身の回りの世話や乳児の育児を援助して子育てを支援する制度です。NPO法人お産子育て向上委員会も29年度に千葉市と委託契約を結び事業を開始しましたが、次年度は継続しないことを決めました。理由はもともと現在の委託費では採算性が低く将来性もない上に、この事業に対する千葉市の姿勢に疑問を感じるからです。

金銭面に関することで言えば、担当者から受けた事前の説明で、事業としてやっていくのは難しいと考えていました。ただ家事支援の訪問は以前から考えていて、少し経験を積みたいと思っていたこと、事業そのものとは別に委託事業で確かめたいことがあったこと、またこれが一番の決め手だったのですが、担当者から「行くのが難しい訪問先の依頼はいつでも断ってもらっていい」と言われたので、取り敢えずやってみようかというような形で始めた経緯があります 。

エンゼルヘルパー派遣事業経費の概要

●事業委託費

  • 1件2時間あたり4,060円

●必要経費

  • 労働時間2時間の人件費
  • 受注や請求等の事務にかかる費用
  • 保険料
  • 訪問先までの往復の時間の人件費
  • 往復の交通費
  • 必要であれば駐車場代
  • 初回訪問の業務15分前の人件費

 

経費の概要(上記)に書いてあるように、訪問には往復の交通費や場合によっては駐車場代もかかりますが、この事業ではそれらは一切請求できません。家事支援の内容でオプションをつけて収入を増やすこともできません。1件あたりの利幅はとても小さく、訪問件数が増えても経費はほとんど減らせないので、数で稼ぐこともできません。

ヘルパーは雇用しなければいけなかったのでは・・

1件あたりの委託費が小さくほとんど利益がでないことは、他の事業者であっても状況はあまり変わらないはずなので、当然どこも訪問件数は多くはないだろうと考えていました。ところが、産後支援者研修会で市議会議員の方が行った千葉市の産後支援事業報告を聞いて驚きました。エンゼルヘルパーの事業には20余りの事業者が登録していて、予想通りそのほとんどで利用実績が少ないのですが、2つの事業者だけが突出して利用件数が多かったのです。

2つのうちの1つは生協が運営しており、ホームページを見ると、家事やペットの世話、子どもの送り迎えなどをお互いにやりあうシステムを取っていて、やる側(応援者)は1時間750円からと掲載されています。最低賃金以下です。雇用していないのでしょう。ホームページに掲載されている番号に電話してエンゼルヘルパーについて聞いたところ、エンゼルヘルパーは1時間800円で、組合員になって事前に登録する必要があるということでした。

うちの担当スタッフによると、委託事業を行うにあたり、千葉市の担当者から保険に加入することに加えて、「訪問従事者は雇用し、最低賃金以上の賃金を支払うこと」と言われたそうです。誓約書も書かされました。特定の事業者にだけ雇用していない人を派遣することを認めているのでしょうか?

 

この件について市長への手紙を通じて千葉市に問い合わせたところ、「誓約書につきましては、登録事業者の皆様に事業形態に応じた労働関係法令の遵守を求めるものであり、(中略)・・・、生協〇〇が派遣するヘルパーは、最低賃金法の適用を受けるものではなく、誓約書に違反するものではないと認識しております。」との回答を得ました。

 

要するに、雇用していれば労働法令に従わなければいけないが、雇用していなければ特に何も制限はないということです。

 

つまり千葉市はエンゼルヘルパー派遣事業で雇用していない人を派遣することを認めているということです。

 

そうなると確かに最低賃金法に違反していることにはなりません。ただこれは、最低賃金以下での労働を是認することになり、その姿勢には大きな疑問を感じます。

 

改めてスタッフが担当者に電話して雇用することが必要だったのではと確認すると、「雇用してくださいと言った覚えはない」そうです・・・。指摘されたので慌ててそういう話にしようって事になったのでしょうか?よくある話ですが。各事業所に確認すれば言っていたかどうかはすぐに分かるはずですけれども・・・。

 

雇用しなくていいとなると、必要経費はどうなるのか。上記経費の概要の中の必要経費のうち、上から4つ目以降の経費がかかならくなります。さらに、時間当たりに支払う金額も最低賃金より低くすることもできます。必要経費を委託費の半分以下にすることができるので事業を続けることも可能でしょう。最初からこういうことだったのですかね。

再委託は禁止のはずなのに

私には明らかに慌ててごまかしを図ろうとしたように見えますが、それはさておき、実はこの担当者の初期の対応には全く問題はありませんでした。むしろちゃんと業務を果たしていたのです。なぜなら契約書には「受注者は、発注者が承認した場合を除いては、委託業務を第三者に委託または請け負わせてはならない」と書いてあるからです。つまり原則再委託を禁止しているのです。雇用しないでボランティアやボランティアのような人を派遣することは再委託です。契約上、雇用している人を派遣することが原則ですから、担当者が雇用してくださいというのは至極当然なわけです。それを泡食って「言った覚えはない」とか言うのは(言わされているのかもしれないけれど)哀れというか、みっともないというのか・・・。

 

もちろん、市長に「再委託は禁止されているはず」と指摘しても、どうせ、『「発注者が承認した場合を除いては」とあるでしょう、発注者が承認しているので問題ありません。』とか言うのでしょう。あほらしいので直接言うのは、取りあえずはやめました。

 

確かに、ファミリーサポート事業のように、子育ての手伝いをしたい人(提供会員)と子育ての手助けをして欲しい人(依頼会員)とで組織を作り、地域において会員同士で子どもの送迎や預かりなどの子育てを支援する相互援助活動を行うものもあります。千葉市はエンゼルヘルパー派遣事業もこれと同じだと考えているのでしょうか?

 

エンゼルヘルパー派遣事業は、事業者が千葉市の委託事業として行うものです。千葉市はこれが本当に、事業者がボランティア、あるいはボランティアのような人たちを集めて家事支援の訪問を行うことを想定した委託事業だと考えているのでしょうか?

これが本当だとしても、あるいは現状合わせの言い訳回答だとしても、どちらにしてもあきれてしまいます。今、国会でドタバタやっていますが、地方も似たようなものだと思わず笑ってしまいます 。

利用者はボランティアのような人が来ることを知っているのでしょうか?

別の問題もあります。訪問の依頼者は、ボランティアのような人が来ることを認識しているのでしょうか?

 

例えばあなたが市営住宅の入居者で、市に何かしらの修理を依頼したとします。市の委託事業者から人が派遣されます。あなたはその修理に来た人が、事業者が再委託したボランティア、あるいはボランティアのような人だなんて思いますか?

 

しかもエンゼルヘルパー派遣事業は、他の民間サービスに比べると格安とはいえ、お金を払って受けるサービスです。ヘルパーは半分ボランティアのつもりで行ったとしても、依頼者も同じようには考えないはずです。

 

ちなみに、千葉市との契約の仕様書には、「事業者はホームヘルパーに対して必要に応じ。資質の向上のために必要な研修を実施するものとする。」「事業者はホームヘルパーに対し、感染症等に関する知識を習得させるとともに、年1回以上の定期健康診断を実施し、健康管理に細心の注意を払わなければならない」とあります。ボランティアの人に対して本当にこんなことまでやっているのでしょうか?スタッフが市の担当者に、その生協が研修をやっているのか聞いたところ、電話でやっていることを確認したそうです。慌てて今回電話したようです。もちろん私たちに対してこれらのチェックは一度もありませんでした。

千葉市は子育て支援に真面目に取り組んで欲しい

そもそもの話、事業契約を結んで事業の委託を受けても、「訪問依頼をいつでも断ってもいい」と担当者が話すことからも分かるように、千葉市はエンゼルヘルパー派遣事業を通して、本気で子育て支援をする気がないのでしょう。

 

お金は使いたくない、だけど他の自治体がやっていて千葉市だけやらないわけにもいかないので、半分ボランティアのような人を使うことを前提に安い値段を設定してやっているのでしょう。

 

その結果、サービスの質も上がらないし、利用者数も増えない。そしてこれはまた、通常の料金で事業を行っている民間事業者を圧迫することにもなります。何か本当に嫌になってしまいます。やる気がないならいっそやらない方がまだマシだと思います。

 

というわけで、エンゼルヘルパー派遣事業の次年度の委託契約は継続しないことにしました。

 

子育て家庭の大半が核家族で、しかも夫の多くが育休などの休みを十分取れない環境の中で、家事支援を必要としている人はかなりいるはずです。ある程度の予算をつけ、必要なサービスを適切に提供できる事業を行っていくことにはとても意味があります。千葉市には形だけ整えてやっている感をアピールするのではなく、内容のある、市民が納得できる施策を実施してくれることを期待します。

 

会報満月2018年3月号に掲載(一部改加筆)

今井製油見学

  • 2015.04.24 Friday
  • 23:16

先週の話になりますが、なのはな生協の安心たしかめ隊で、今井製油の工場を見学してきました。
蘇我駅西口に集合、徒歩
10分ということでしたが、そんな所に工場なんてあったかなあと思っていたら、
住宅街の一角に本当に小さな工場がありました。
ここら辺は時々自転車で通るところなのですが、これじゃあとても気づかないよと思いました。
ところが、これが千葉県下の製造業で最も古い企業であると聞き、さらにまた驚きました。


今井製油は明治34年の創業以来伝統的な玉締め方式でゴマ油を作っている会社です。
現在の社長は油業界一筋
60年、若い時は大手の油の会社でも勤務されていた方で、
定年後に知人の紹介で後を引き継いだということです。御年
80歳というお話でしたが、
お元気でとてもそんな年には思えません。
60代後半くらいに見えました。
饒舌な方で、ゴマ油のことに限らずいろいろなお話を伺うことができてとてもためになりました。

ゴマ油は独特の香りと風味を持った油で、酸化にくいという特徴があります。
ゴマは抗酸化作用を持つセサミンなどを含んでいるということでも最近は注目されています。
私は油を使った料理はあまりしませんが、きんぴらごぼうやひじきの煮物などの常備菜を作る時には
よくゴマ油を使っています。
天ぷらをする時にゴマ油を3〜5割程度混ぜると油が酸化しにくいという話は初めて聞きました。




玉締め法は通常の搾油方式に比べて低温・低圧で搾るので、ゴマ本来の風味が損なわれず
まろやかな味が得られます。反面、手間と時間がかかり、収量も少ないので値段が相当
高くなってしまいます。昔はなたね油等もこの玉締め法で作られていましたが、
今ではゴマ油だけになっているそうです。そのゴマ油でも玉締め法による製造は年々減り、
現在でも国内で稼働している所は数か所のみということでした。
今井製油にも若い人はいなくて、定年過ぎの方ばかりという話しでしたが、
この後を継いでいくというのはなかなか大変だろうと感じました。




搾った後は3日かけて和紙で濾します。

低温か高温かの違いはありますが、ゴマ油は基本的に圧搾製法が主流です。
大手では1社だけが抽出法で製造しているとのことでした。
オリーブ油や今話題のココナッツオイルのことなど盛りだくさんの話が聞けて、
本当に楽しい見学でした。
今は違う会社の玉締め搾りのゴマ油を使っていますが、次は今井のゴマ油を試してみたいと思います。

ワクチントーク全国集会2015

  • 2015.04.05 Sunday
  • 23:13
東京で開かれたワクチントーク全国集会2015に参加してきました。
話ではよく聞いていましたが、参加するのはこれが初めてです。
今回のテーマは「どうする?予防接種 〜いま子宮頸がんワクチン被害者に学ぶ〜」です。



第一部ではまず、子宮頸がんワクチン被害の実態報告が被害者連絡会の方からあり、その後、その他のワクチン副作用被害の実態報告、母里啓子さんの講演「もうワクチンはやめなさい」がありました。
第二部では被害者が声をあげるために私たちができることというテーマで被害者支援を行っている方たちのお話があり、最後に会場の参加者との質疑応答が行われました。

いろいろと興味深いお話がありましたが、「混合接種のリスク」、「インフルエンザワクチン製造量が5,000万本超」、「北海道での日本脳炎予防接種の定期化の検討」あたりが特に印象に残っています。
お金、権力、社会的信用といったものを持つ強者の製薬会社、医師、官僚の3つが手を組めば、対抗するのは本当に難しいことだと思います。発表される方たちからも、半分諦め気味の声が聞かれました。
小児科医の山田真さんが「ワクチンを打たなくてもいいよと言ってくれる医師はいずれなくなるよ」と言っていましたが、もしそうなってしまったら、本当にどういう世の中になってしまうのかと考えただけでも辛くなってしまいます。

今回の話は、向上委員会の学習会などでまた皆と共有したいと考えています。

コメ農家はなぜ学校給食の完全米飯化を主張しないのか

  • 2014.12.06 Saturday
  • 11:49
先日、新聞の読者投稿欄で酪農家の方が、完全米飯給食を行っている新潟県三条市が今月から試験的に給食から牛乳を外すことに対して、批判的な意見を投稿していました。牛乳全体の消費量に占める学校給食の牛乳消費量の割合はかなり高いので、学校給食から牛乳が排除されたら酪農関係者の死活問題にかかわります。これは簡単には容認できませんから、意見の内容はともかく、酪農家であれば批判したくなるのは当然で、その気持ちはよく分かります。

一方で、コメ農家はどうでしょう。コメの消費量はどんどん減っています。一人当たりのコメの消費量はピーク時の半分になり、パンの消費額がコメの消費額を上回ったそうです。それでもコメ農家の人が「学校給食を完全米飯にして!」とか言っているのを私は聞いたことがありません。見渡す限り田んぼが広がる穀倉地帯でも、ほとんどの学校で給食には週に2回パンが出されています。コメ農家としてこのことは何とも思わないのでしょうか。特に今年はコメの値段が例年にないくらい下がっていて、コメ農家は大変だとか言われていますが、正直言って私には、コメ農家から、自分たちで何とかしようという気がまったく感じられません。コメ農家はコメを作ってさえいればよくて、コメの消費が増えようが減ろうがまるで関係ないとでも思っているかのようです。

学校給食でパンと牛乳に慣らされれば、自然に家でも食べるようになります。その子どもたちが大きくなって家庭を持つようになったら、自分の子どもたちにもパンと牛乳を与えるでしょう。パンや牛乳の消費量が増え、コメの消費量が減るのは当然のことです。コメ農家がコメの消費量が増えて、コメの値段が上がればいいと思うのであれば、学校給食の完全米飯化を主張するのはごく普通のことです。「買い取り価格を上げてくれ」とかいう前に、やるべきことがあるはずです。

市長とのランチ・ミーティング

  • 2014.10.22 Wednesday
  • 15:11
お産子育て向上委員会が千葉市長とのランチ・ミーティング参加募集の抽選に当たり、他の会員・スタッフらとともに市長に会いに行ってきました。テーマは食育で、特に乳幼児を持つ保護者に対する食事指導と、学校給食を和食中心の献立にすること(学校給食の完全米飯化)です。



学校給食の完全米飯化の提案は5年くらい前に市長とのタウンミーティングなどで、何度か直接話ししたことがありましたが、その時は軽く受け流されてしまいました。しばらく時間が経ち、自身の子どもが生まれるなどの変化もあり、米飯給食を増やすことに少しでも前向きになってくれていたらいいなと、淡い期待を抱いて市役所本庁舎の市長室に行きました。

結論から言うと、やはり考えが甘かったです。以前とほとんど何も変わらない感じでした。
市長自身は幼少の頃から完全なご飯党で、給食のパンはほとんど食べなかったという話は、意外で驚きましたが、子どもの健康や食文化の話をしているのに、「千葉市産の米の購入はマックスになっている(からご飯は増やせない)」という話をするなど、そもそも話が噛み合いませんでした。給食を和食に変えれば、子どもが健康になり、医療費も減りますよとも話しましたが、あまり伝わらない感じでした。

市長は、「市議会議員の時から、全部ご飯にしたらいいと言ってきている」と話していましたが、本気で取り組む気は今のところないようです。子どもたちの食事が乱れ、肥満も増えている。学校給食をご飯にという提案に対しては、「学校給食だけでは子どもの食生活は変えられない」と言い、子どもが給食で変な献立のものを食べるかもしれないということについてどう思うかという問いに対しては、「家庭の食事がちゃんとしていれば、一食くらい変でも大したことはない」と言っていました。

中学校の学校給食センターの献立がひどいという話では、市長は「他県では中学校で給食を実施しているところはそれほど多くない。千葉はお金をかけて給食を提供しているだけでもすごい」とも言っていました。だから中身がどうでもいいということにはならないはずですが、これ以上話しても仕方がないという感じでした。

市政にはいろいろな課題や改善すべき点がたくさんあり、結局のところ、食育、学校給食を和食中心の献立にすることは、市長の中では、取り組むべき課題としては優先順位があまり高くないということなのでしょう。市長がその気になるくらい、周りを盛り上げていくことが必要なのだろうと思います。
 

私市醸造見学

  • 2014.10.18 Saturday
  • 11:55
なのはな生協が主催する私市醸造の見学会に参加してきました。
私市醸造は、鎌ヶ谷市にある大正11年創業の食酢醸造の会社です。私市醸造の特徴は昔ながらの木桶を使った伝統製法を守り続けていることです。昭和20〜30年にかけて衛生上の問題や生産効率の面から木桶は廃れました。木桶はまず酒蔵から姿を消し、次に酒蔵から木桶を譲り受けていた味噌や醤油、酢の製造場からだんだんと消えていきました。今では木桶で酢を作っているところは、私市醸造以外はほとんどないという話でした。そもそも木桶を作っているところがほとんど無くなってしまいました。



木桶での酢の醸造は時間がかかりますし、木桶の手入れも大変です。しかし木桶の中で時間をかけて熟成された酢は、ホーロータンクで作られたものに比べてより深いコクと風味があるそうです。もちろん私市醸造はタンクを使っての近代的なシステムによる製造も行っていますが、伝統的な製法、木桶にこだわる私市醸造の姿は素晴らしく、応援したくなります。社員の方たちも自信と誇りを持っているように見えました。

なのはな生協で扱っている私市の商品には木桶で作られた酢がありませんが、私も一度は使ってみたいと思います。値段は当然かなり高いようですが・・・。

もうすぐ予防接種講演会

  • 2014.08.21 Thursday
  • 18:47
今度の日曜日、千葉市民会館で歯科医の臼田篤伸先生の講演会を開きます。臼田先生といえばインフルエンザに対する「ぬれマスク」で有名ですが、今回はおもに乳幼児を対象とした予防接種全般についてお話していただきます。3年半前も、国立感染症研究所の元主任研究官新井秀雄さんに同じテーマでお話いただきましたが、今回はどんな話が聞けるのか今から楽しみです。

定期接種に指定される予防接種の数が最近増えています。この秋にもまた増える予定です。一方で、予防接種の副作用と疑われる健康被害の報告も増えており、こちらは心配です。特にHPVワクチン(いわゆる子宮頸がん予防ワクチン)は接種後の被害報告が多かったため、現在予防接種の積極的な勧奨が行われていませんが、今後どうなっていくのか注目されます。

予防接種については、いろいろな考えがあるとは思いますが、たくさんの種類の異物を何回にもわたって、体内に直接入れるということ自体かなり大変なことで、リスクも当然あります。しかもそれがほとんど流行していない病気のワクチンだったり、常在菌に対するワクチンだったりすると、余計に打ったほうがいいのかどうか悩んだりするわけです。何回も来る手間を省くために、最近は4種混合のワクチンもあるそうですが、何かあった時にそれこそ原因は全くわからないだろうと思うと、さすがにちょっと怖いです。利害関係が一致する製薬メーカーと医師、役人とのつながり(癒着)も正直気になりますよね。

もっとも、私が今一番心配なのは、講演会の当日どれくらいの参加があるかですけれども・・。



幕内秀夫さんの講演会

  • 2014.08.11 Monday
  • 11:44



幕内秀夫さんの講演会「じょうぶな子どもをつくる基本食」を千葉市民会館小ホールで8月2日開催しました。給食の向上を目指す活動の一環として行っている講演会で、昨年10月に引き続き、2回目の開催です。暑い中、お子さん連れのお父さんお母さんや保育関係者、給食関係者などたくさんの方が参加してくれました。全体の大きな流れは前回と一緒ですが、途中で上映するDVDも違っていたり、また牛乳を試験的に中止する三条市の話題なども取り上げたりして、前回聞いた方でも、また為になる内容でした。

 

ただ、参加人数という面でみると、今回の講演会は成功とは言えませんでした。1回目の開催の時に比べて準備期間も長く、また新聞や地域のミニコミ誌のイベント情報などにも案内を掲載してもらえたので、前回より多くの人が集まってくれる事を期待していたのですが、思ったほど参加者が伸びず残念な結果となりました。事前申し込み自体多くはなかったのですが、参加費を振り込んだ事前申込者の約2割の人が来場しなかったというのはちょっと普通ではなかったです。夏休み期間中であること、猛暑が続いていたこと、また市民花火大会と日程が重なってしまったことなどが原因なのでしょうか。

 

幕内さんは、 NPO法人として、いろいろな活動の1つとしてやっているので力が分散してしまう、今回もあまり集まらないと思っていたと言っていましたが、私自身はその考えにはあまり納得していません。いずれにしてもこのままではダメなので、違うやり方を考えていかなければいけません。今回のことは、これまでを反省し、変わっていくチャンスだと前向きにとらえ、気持ちを切り替えて給食向上を目指す活動に取り組んでいきたいと思っています。

安部司さん講演会

  • 2014.07.11 Friday
  • 18:20

先日、生協が主催する安部司さんの講演会に行ってきました。安部司さんといえば、ベストセラーとなった「食品の裏側」の著者ですが、講演会で、実際に白い粉(食品添加物)を使い、その場でコーヒーフレッシュや豚骨スープ、無果汁ジュースなどを作ることでも有名です。
 

安部さんの講演会は7〜8年くらい前に一度行ったことがあり、今回が2回目です。実演は今回もやっていて面白かったのですが、安部さん自身も、講演中に「今日はあまり時間がないから」と何回か言っていましたが、全体的に急いでいる感じで、前回よりかなり慌ただしい印象がありました。構成を変えたのか、あるいは時間の制約が大きかったのか・・・。いまひとつ焦点がはっきりしなくて、少し残念な気もしましたが、それでも興味深い話がいろいろと聞けて良かったです。


食品添加物について批判的な発言をしている人はたくさんいますが、その中でも実際の現場にいた人はほとんど居なくて、そういう意味でも安部さんは貴重な存在です。また、“○○○は危ない!”的なことを言うのではなく、食品添加物は、消費者が求める「安い」、「簡単」、「便利」といった要望に応えるものであり、消費者の姿勢が改められなければ、食品添加物を大量に使用するこの状況は改善されないと繰り返し言っていることも安部さんが他の人と少し違う点だと思います。

 

食品添加物の用途はさまざまですが、コストを抑えるために使用しているケースが多く、それは結局、値段が安い商品を求める消費者の要請に応えているといえるわけです。食品添加物が好きな人はそういないと思いますが、添加物を減らした場合、値段が1.5〜2倍になるとしたら、添加物が多くても安い方を選ぶ人が多いのではないでしょうか。実際に、包装されている食品は、原則すべての原材料が表示されているわけですから、多くの消費者が、食品添加物は多いけれど安いという商品を選択しているのです。メーカーにとっては、基本的に売れるかどうかが問題です。消費者の行動が変わらない限り、メーカーが変わることはありません。そう考えると、食品添加物の問題はなかなか難しいです。

おむつなし育児

  • 2014.07.05 Saturday
  • 17:19

少し前から、「おむつなし育児」が話題になっています。実践しているのは、まだ限られた一部の人たちですが、よく知られた雑誌にも取り上げられるなど、その名前は少しずつ知られるようになってきたように思います。

お産子育て向上委員会でも、数年前から年に何回かおむつなし育児をテーマにしたおしゃべり会を開いていますが、毎回定員いっぱいの参加があります。先日千葉市民会館で開かれた、おむつなし育児研究所所長の和田知代さんの講演会に行ってきましたが、そこにもたくさんの人たちが集まっていました。

おむつなし育児講演会
 

おむつなし育児とは、私の理解では、乳児期の赤ちゃんであっても、おむつの中に排泄するのが当たり前ではなく、できるだけおむつの外で排泄させようとする育児法のことです。赤ちゃんのちょっとした仕草から排泄のサインを読み取ったり、もうそろそろじゃないかしらと察知したりして、便所やおまる、お風呂場などに連れて行きます。早い人では産後すぐから始めることもあるようですが、だいたい生後2か月くらいから始める人が多いようです。

誤解のないように言っておきますと、おむつなし育児といっても全くおむつを使わないというわけではありません。実践している人でも、夜や外出時はつけることがほとんどのようですし、気候や体調等によってもおむつをつけたり、つけなかったりしているようです。

 

おむつなし育児の根本には、おむつの中に排泄するのは、誰であっても気持ちのいいものでは無いという考えがあるように思います。当たり前のことですが、赤ちゃんは自ら望んでおむつをつけているわけではありません。おむつをしないと、周りが大変なことになってしまうので、我慢してつけてもらっているのです。おむつなし育児は、その辛さをできるだけ緩和してあげたいということなのです。

 

時々、「おむつなし育児をやっていいことはどんなことですか?」と聞く人がいます。おむつなし育児は、もちろん赤ちゃんのためのものです。赤ちゃんが実際に口に出して言うことはありませんが、おむつの中に排泄して、そのままの状態でいることはとても辛いことです。明確な意思表示がなく、また赤ちゃんはおむつをするものという固定観念があるため、私たちは深く気にとめていませんが、赤ちゃんは決して平気だと言うわけでは無いのです。

おむつなし育児は赤ちゃんのためのものですが、周りの人にとっても良いことがたくさんあります。私自身はおむつなし育児の経験はないのですが、実践した人の話では、かなり早い時期におむつが外れるようです。おむつが早く外れれば、排泄の後始末の手間がなくなりますし、外出時の荷物も減って楽になります。また赤ちゃんをよく観察し、サインを伺う中で、赤ちゃんとのコミュニケーションも豊かになり、育児がより楽しくなるはずです。個人的には、おむつなしと肩肘を張らずに、布おむつ育児の延長線上のつもりくらいの軽い気持ちでやってみたら楽しくできるのではないかと思っています。

 

おむつが外れる年齢が昔に比べて上がってきているようです。以前は、遅くとも幼稚園に上がる前にはおむつを外しておくというのが一般的でしたが、今は幼稚園でおむつをしている子はそれほど珍しくなくなってきているようです。実際、以前はなかった大きなサイズの子ども用紙おむつが店頭で普通に売られています。また以前は、おむつはできるだけ早く外したいという考えが主流でしたが、少し前からおむつは年が上がれば自然に外れるものだから、無理にトイレトレーニングをする必要は無いという考えが広まるようになってきました。紙おむつが広く普及したことに加えて、こうした考えを持つ親たちが増えたことも、子どもたちのおむつが外れる年齢が上がってきている要因と考えられます。

 

おむつなし育児研究所の和田さんによれば、紙おむつ先進国のアメリカでは、小学生になってもおむつが取れないこともそれほど珍しくないとの事でした。このままいくと、いずれ日本でもそのような状況が訪れるかもしれません。2歳くらいまでは自律的な排泄は確立しないという学説が誤って理解され、2歳からトイレトレーニングをすれば充分という考えが広まったことも影響していると和田さんは指摘されていました。

 

いずれにしても、赤ちゃんはおむつをしていて当たり前、平気なのだと考えるのはよくありません。赤ちゃんは望んでおむつをしているのではありません。誰にとってもおむつは気持ちのいいものではありません。現在の生活環境を考えるとやむを得ないこととはいえ、赤ちゃんは自らの意思に反しておむつを余儀なくされ、仕方なくその不快感を受容しているのだと理解する必要があります。おむつなし育児に限らず、布おむつや紙おむつを使う場合でも、そのことを頭に入れておくことが一番大事なことです。

 

赤ちゃんはまだ話すことはできないかもしれませんが、とても賢くて、いろいろなことが分かっています。私がお父さんお母さんにお願いしたいのは、赤ちゃんの排泄にできるだけ気を配り、まめに便所やおまるに連れて行ったり、おむつが濡れていないかチェックしたりして、おむつの中に排泄したまま長時間放って置くことがないようにしてほしいということです。赤ちゃんが不快な思いをして辛いというだけでなく、そうした状態に慣らされることで、おむつが外れる時期が遅くなる可能性が高まることも心配されるのです。紙おむつの性能が良くなり、 2〜3回おしっこをしても外に漏れなくなったとしても、したことに気づいてそのままにしておくようなことはしてないように決してないようにしていただきたいです。